京都の桜を満喫しましょう!

2024年の桜は少し早くなるのではと予想されていましたが、それほどでもないようです。 すでに早咲きの桜は満開となり、京都のあちらこちらで大きな反響を呼んでいるようですが、ソメイヨシノは、3月25日から咲き始め、4月2日にピークを迎えると予想されています。そして、その後は、遅咲きの品種の桜が沢山見られます。

桜は満開で終わりではないです。散る前の数日間は新緑との葉桜、水面に浮かぶ花筏がフォトジェニックです。これらもまた見事な景観を作ります。一般的な見頃の時期に合わせて来られる方には、少々人混みを避けてのんびりと楽しめる箇所をご案内したいと思います。

観光につきものは、地元の美味しい飲食。レストランやカフェ、午後の一杯!などの情報は、「2/19/24:京都観光中におすすめのピットイン・スポット」のブログにてご案内しております。是非こちらも読んでください。

2024年の開花、見頃予想時期とともに、エリア別の花見スポットをまとめました。 夕方到着の方も夜のライトアップ(別途要入場・拝観料)が開催される箇所が沢山あります。また事前予約や急な変更が生じる可能性もありますので、詳しくはお問い合わせください。


市中より南エリア

東寺

五重塔をバックに圧巻の桜三昧を昼夜楽しめる京都の入口に位置する東寺。樹齢130年の「不二桜」は弘法大師の「不二の教え」から名付けられらそうです。ライトアップは、スタート直後に長蛇の列になることもあるため、19時半以降のほうがおすすめです。

ライトアップ: 3月16日~4月14日  18:30 - 21:00

 

渉成園

家光公が寄進され、石川丈山作庭の書院式回遊庭園には、約50本の桜が楽しめます。源氏物語ゆかりの地にふさわしく、この時期花咲く愛らしい雪柳が華やかに彩りを添えています。

ライトアップ: 3月25日~4月7日  18:30 - 20:30

三十三間堂

最も長い木造建築に千体の観音像でも有名な三十三間堂。本堂内を拝観した後は、是非、お庭の桜を忘れずに楽しんでください。

智積院

三十三間堂から徒歩ですぐのところにある智積院は、観光客も少なく、屋内に座って庭を見る優雅な時間が過ごせます。


祇園 • 東山エリア

清水寺

春の清水寺は1500本の桜が見事な脇役を果たしています。

ライトアップ: 3月23日~3月31日  18:00 - 21:00

高台寺 + 圓徳院

高台寺桜とも呼ばれている方丈前庭「波心庭」の一本桜。しだれ桜が白い枯山水に優美に咲き誇ります。圓徳院は、寧々の道を挟んで向かえにある塔頭です。

ライトアップ: 3月15日~5月6日 17:00 - 21:30

円山公園

京都市初の公園、円山公園では約650本の桜を職人と職員たちが丁寧に育てています。毎年、老若男女がお花見を楽しむところで有名です。中でも、現在樹齢70年「祇園の夜桜」は、高さ12m、幹回り2.8m、枝張り10m に育ち、「初代しだれ桜」の2代目です。

ライトアップ: 3月23日~4月7日  18:00 - 22:00

知恩院

国宝の山門前、横から始まり、境内には約200本の桜が植えられています。友禅苑や法然上人御廟の圧巻のしだれ桜へもお運びください。

ライトアップ: 3月23日~4月3日 17:45 - 21:00

祇園白川

「見渡せば柳桜をこきまぜて、都ぞ春の錦なりける(素性法師)」を感じられる祇園白川。花柳界に相応しい並木道です。

ライトアップ: 3月22日~3月31日  18:00 - 22:00

 

建仁寺

花見小路を四条から下がってどんつきにある建仁寺。街の中心地に位置しつつも、静けさを味わえる広大な敷地に立つ日本最古の禅寺です。

安井金比羅宮

祇園街の端にひっそりと佇む安井金比羅宮には悪縁を切り、良縁を結んでくれる神様がおられます。高台寺から祇園に抜けるときには、安井の神様へのご挨拶と一緒に桜や春の花々をお楽しみください。


平安神宮・岡崎エリア 

平安神宮

平安神宮の神苑は4つの庭からなる四季折々の風光明媚な趣のある庭園です。中でも20種類の桜が約300本楽しめます。本殿の前の八重紅枝垂れ桜が、その名の通り、紅色に咲き乱れるのはソメイヨシノ見頃の少し後になります。

ライトアップ: 4月3日~4月7日  18:15 - 20:30

岡崎疏水

琵琶湖の水を京都に引き、400本の桜が疎水を縁取る岡崎疎水を通って、白川、鴨川へと運んでいます。動物園、京セラ美術館、平安神宮の大鳥居の横を流れる水上を十石船からもお花見ができるところです。詳細はこちらから:
https://kyoto-tabi.or.jp/

ライトアップ:  18:00 - 21:30

 

京都市動物園

京都市動物園は、岡崎公園側と南禅寺側に入口があるので、お子さん連れのお客様ならば観光途中に立ち寄るには最適なパークです。園内の桜と横を流れる岡崎疎水沿いの桜も見られます。

蹴上インクライン 

1891年から1948年まで琵琶湖からの船運搬のために使用されたインクラインは、レールだけが一部残されています。その両端には、90本のソメイヨシノが淡いピンクのトンネルの景観をつくり、レールの上を散歩できるようになっています。

南禅寺

紅葉で有名な南禅寺ですが、4世紀前からの南禅寺山門に、明治時代のローマ式水路、そして、約100本の桜があります。哲学の道を散策するには、ここからのスタートをおすすめします。

哲学の道

熊野若王子神社から銀閣寺の近くを通り、今出川までの哲学の道は、昭和初期の哲学者が毎日歩いた散歩道。疎水に沿って約2キロに渡り、約430本の桜が立ち並んでいます。疎水はさらに北へと続くので、北大路通り近くまで歩くとより静かな「哲学の道」の雰囲気を味わえます。

真如堂

近隣の方々にとっては桜の時期になるとお散歩に行く場所として愛されている真如堂ですが、比較的観光客は少なく、混雑を避けて風光明媚な景色が楽しめる場所です。少し足を伸ばして吉田山に登ってみてはいかがでしょうか。

金戒光明寺

室町時代から花見が楽しまれていた場所としても有名です。境内には、約百本の桜を随所で楽しめるようになっています。観光客が比較的少なく、広大な敷地をのんびりと散策できるお寺さんです。


京都洛北


宝ヶ池 

1763年に灌漑用水として造られた人工池を公園として整備され、多くの地元の人々が犬の散歩やランニングコースとしても使用しています。約660本の桜が池の周囲1.5kmの遊歩道や広場に点在しており、「桜の森」としても、地元では人気のお花見スポットです。

上賀茂神社

鴨川の上流にある上賀茂神社には約100本の桜があり、その多くは古い歴史を持つ貴重な品種だそうです。鳥居を入ると2本の桜、濃い色の紅シダレザクラ「斎王桜」と白い花の「御所桜」が迎えてくれます。通常、御所桜は3月下旬には満開となる早咲き、斎王桜は、その1週間後くらいからが見頃です。

京都府立植物園

早咲きから遅咲きの桜が約180種500本以上の桜が植えられているため、どこよりも長い期間お花見を楽しめる場として府民に親しまれています。 例えば、寒緋桜は3月上旬から咲き始め、菊桜は4月中旬から下旬まで咲き続けます。広大な敷地には、珍しい品種とお花を楽しむ貴重な野鳥も見られ、園内での飲食も可能です。

ライトアップ: 3月23日~4月7日   日没 - 20:00

 

半木 (なからぎ) の道

植物園の西側、北大路大橋から北山大橋までは、半木の道と称し、八重紅枝垂れ桜の下を歩く散歩道になっています。鴨川沿いの桜はさらに続き、上流に向けても、下流に向けても川のせせらぎを聴きながら楽しめる気持ち良いお散歩ルートです。


京都洛中

京都御所

広大な敷地内には、約千本の桜が植えてあり、敷地内は塀の囲い以外は、いつでも歩くことができます。種類が豊富なため、長い期間、開花した桜が見られます。小さな小川が流れているところもあり、かつて皇族、華族が散策を楽しんでおられた様子がうかがえます。

 

六角堂

池坊御家元がご住職を務めるいけばな発祥の地である六角堂は、洛中の中心地にあるお寺です。境内の「御幸桜(みゆきざくら)」は最初は淡江色で開花が進むにつれて紅色が濃くなっていきます。隣接したカフェからはお寺を観ながら座れるところがあります。

二条城

1600年代に徳川将軍によって築城された城内に、約50種380本の桜が植えられており、江戸時代から城内に入れる人々が観賞を楽しまれたことでしょう。ライトアップの時期は広大な敷地内の夜の散策ができます。今年は、クリエイティブ・カンパニー NAKED.INCによるお堀や庭園に壮大なマッピングを投影する「NAKED桜まつり」が開催されています。

イベント情報:https://event.naked.works/nijojo/spring/

ライトアップ: 3月8日~4月7日 18:00 - 21:00 


仁和寺界隈

平野神社

平安時代からお花見が行われていた平野神社の桜は、現在60種400本が植樹されており、3月から1か月半桜を愛でることができるところです。

ライトアップ: 3月23日~4月14日 日没 - 21:00

常照寺

市内から北西の奥に佇む常照寺、この時期、100本の桜が境内に次々と開花していきます。吉野門に続く参道は花のトンネルになり、拝観者を迎えてくれます。

原谷苑

高台に位置するため20種、約400本の桜が市中より少々遅れて開花し始めます。今年の一般公開の桜まつりは、3月24日から4月25日予定となっています。 

詳細・アクセス http://www.haradanien.com/

*仁和寺

仁和寺の花見の歴史は古く、「桜の寺」として知られています。 数百本の桜のうち、低木の御室桜は遅咲きで約200本植樹されています。五重塔を背景にしたその光景は、京都で最もフォトジェニックなお寺のひとつとして有名です。

御室花まつり: 3月23日~5月6日 08:30 - 17:00

 

退蔵院(妙心寺内)

回遊式庭園で有名な退蔵院には、10本の桜をはじめ、四季折々の草花が豊富に植えられています。 白砂と黒砂からなる陰陽禅庭に散る桜はまた格別です。


嵐山 エリア

大覚寺

大覚寺の境内は、表門から廊下でつながる数々のお堂を拝観し、その後は、大きな池の廻りを散策すると1時間あっても足りないくらいです。そして500本の桜が点在し、日本建築や造園の愛好家にとって最も充実した鑑賞体験のできるお寺としても有名です。時代劇のロケ地としても提供されているため見たことのある景色がみつかることでしょう。

 

天龍寺

山寺の境内には100本以上の桜の木がありますが、数ではなく、そのお堂や庭の施しに調和し、嵐山を借景に四季を楽しみながら散策できる庭園は、見ごたえがあります。奥の庭には高くそびえ立ついくつもの枝垂れ桜は、多宝殿を囲む花のカーテンのようです。

嵐山亀山公園

嵐電嵐山駅や竹林の道からすぐの亀山公園は、約1,500本の桜を愛でるには最高の場所です。芝生の広場や散策道、石段、そして保津川を見下ろせる箇所もあります。遠くには京都市内、対岸には山桜が白く点在する嵐山の景色も楽しめます。

松尾大社

桂川沿い、嵐山からも近い松尾大社は、昔から酒造に深い関わりがあります。大きな鳥居を入り、奥の庭には山吹の花の中の桜を楽しむことができます。


城南宮

四季折々の風景と源氏物語に登場する花木が植えられた楽水苑で知られる城南宮には、桜は一本しかないのですが、背景の庭と見事に開花した桜は、まるで絵に描いたような芸術的な美しさを感じられます。


伏見十石舟水路

桜並木が続く伏見の酒蔵街の運河を水上からお花見を楽しむ方法です。 江戸時代には酒や荷物を運んだ平底船で約50分のクルーズができます。https://kyoto-fushimi.or.jp/fune/


醍醐寺

山麓から山頂まで、山の斜面一面に広がる広大な寺院には、庭園やお堂、池などに1,000本の桜が点在しています。 日本有数の花見スポット、「花の醍醐」として有名です。

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