京都の紅葉を穴場で

春と秋に特別事前予約観覧ができる白龍園  写真: Konosuke @kyotophotograph. 

京都の紅葉の名所は、現在にいたるまで一見の価値があると言われてきました。モミジの数、昼間の鮮やかな色合いが、近年、ライトアップされ、更に夜の紅葉の楽しみ方が増し、共有される画像の量も増加するばかりです。

その本当の良さは、時には、人混みを避けた想像を超えるほどの自然と文化の調和が見られるところかもしれません。京都には沢山そのような景色が残っています。

こちらのガイドマップには、紅葉の名所と、あまり知られていない穴場をご紹介いたします。是非、ご活用いただきたく、そして、京都滞在中の行程準備に少しでもお役に立てると幸いです。

エリア別に、あまり知られていないものの、秋の景色を満喫できる箇所をご紹介します。

東山

泉涌寺と雲龍院

地図上、東福寺の近くですが、行きかたは、違いますので、要注意。静かなお庭、お堂、雲龍院は、ライトアップもあります。

真如堂

年間通して、静かな美しい境内の木々。三重塔をバックに紅葉の映える写真が撮れます。

金戒光明寺

真如堂からほぼお隣りさんのお寺さんです。特別拝観があり、秋はライトアップも行われます。

市内中心エリア

廬山寺には『源氏庭』があります    写真: Damien Douxchamps

廬山寺

紫式部の住まいだった場所です。当館にも関わり深い源氏物語。秋の景色と苔のお庭を是非見に行ってください。

相国寺

街の中心地からも近く、御所のすぐ北側にある広大な敷地にあります。秋の特別拝観もあり、近距離で紅葉を見ながら境内をゆっくり散策できます。

相国寺の開山堂庭園      写真: Damien Douxchamps

妙覺寺 法姿園

織田信長が京都における宿所とした日蓮宗のお寺さん。なんと20数回中18回はここに滞在したそうです。モミジと苔の自然な雰囲気のお庭が楽しめます。秋の特別拝観で夜はライトアップされますが、日中の拝観時間、夜の拝観時間、いずれも確認ください。

妙覺寺法姿園の紅葉ライトアップ   写真: Damien Douxchamps

妙顯寺

豊臣秀吉が定宿にした妙顕寺の歴史は700年前にさかのぼります。春も秋もその美しい壮大な雰囲気を、静かに楽しめる穴場です。ライトアップもあります。

 

静かに楽しめる妙顯寺     写真: Damien Douxchamps

 

叡山電鉄界隈

叡山鉄道で出町柳駅から一条寺駅で下車。徒歩15分程で詩仙堂へ。そこからは圓光寺、曼殊院(徒歩15分程)。宝ヶ池駅にて、八瀬比叡山口行と鞍馬行に分かれますので、蓮華寺は、八瀬比叡山口駅行きで、妙満寺、貴船神社、鞍馬寺、白龍園へは、鞍馬駅行をご利用ください。

詩仙堂

 

四季折々に楽しむことができる詩仙堂     写真: Damien Douxchamps

 

ツツジで有名な別荘で、とても有名なので混雑しがちです。

圓光寺 - 要事前予約

人気ですが、紅葉の時期は事前予約が必要なので、混雑は避けられます。

曼殊院

 

洛北の名刹である曼殊院門跡は少し離れているため混雑を回避    写真: Konosuke @kyotophotograph.  

 

境内の内外ともに紅葉の名所として知られています。叡山電鉄の最寄り駅である一乗寺駅から徒歩20分と少し離れているため、混雑は避けられます。 

蓮華寺

 

石川丈山作のお庭がある蓮華寺  写真: Konosuke @kyotophotograph

 

文字通り蓮華の池を見渡せる小さなお寺さんです。三宅八幡駅から徒歩5分。早い時間に到着することをおすすめします。

妙満寺

名庭「雪月花の三庭苑」といわれている「雪の庭」は、妙満寺にあります。街からは離れていまが、叡山電鉄の木野駅より徒歩5分です。広大な敷地に桜とモミジの美しい庭園を静かに楽しめるお寺です。

鞍馬寺

山寺の紅葉は、早めに楽しめます。叡山電鉄で終点の鞍馬口駅に到着する前には、モミジのトンネルを楽しめます。

白龍園 - 要事前予約

春と秋に特別事前予約観覧ができる庭園です。この秋は午前10時から午後2時までの間、2時間までの滞在が可能です。事前予約は先着50名まで。 

白龍園のカンアオイの窓から望む紅葉  写真: Konosuke @kyotophograph

大原

大原エリアは、市内より北東へかなり離れた場所にある景色の美しい地域です。大原まで直接行く公共交通は、1時間ほどかかるバスしかなく、ピーク時には大変混雑しています。そのため出町柳駅から、叡山鉄道 八瀬比叡山口行に乗り、終点駅からタクシーを利用することをおすすめします。タクシーに乗りたくない方は、途中の三宅八幡駅から京都バス17番に乗ることができますが、バスの本数は少ないため、時間を合わせる必要があります。大原からの帰りも、バス停留所では長い行列になりますので、同様にタクシーで、叡山鉄道の駅まで戻ることをおすすめします。

三千院

♪ 京都~大原三千院 ♪ 静かな歌が一時流行ったことでも有名ですが、変わらず人気お寺さんです。叡山電鉄で三宅八幡駅より京都バス17番で大原バス停下車後、徒歩12分。または、この駅からタクシーに乗ることをおすすめします。三千院到着後は、以下の3つのお寺さんにて、美しい秋の彩廻りをおすすめします。

実光院

宝泉院

寂光院

嵐山エリア

大覚寺

嵐山駅前にある天龍寺さんの借景は人気のスポットですが、嵐山エリアでもうひとつの人気の大きいお寺、大覚寺に足を延ばしてみませんか。竹林界隈から少し離れた場所にあるので、人混みも避けられ、大きな池の周りの散策も風情のある時間を過ごせます。

時代劇の撮影現場に使われる場所なので、きっと見覚えのある景色だと思います。

鹿王院

人気の嵐山界隈でも隠れた素敵な鹿王院 写真: Damien Douxchamps 

人気の嵐山界隈でも小さ目の隠れた素敵なお寺さんです。入口からモミジに囲まれた路地に圧倒される雰囲気があるにも関わらず、嵐山に行く方もなかなか見つけられないようです。JR嵯峨嵐山駅から徒歩 10 分程。嵐電嵐山駅からのほうが近いです。秋の夜間特別拝観も行われます。


清涼寺

大覚寺からは、10分ほど歩くと、3番目に大きいお寺さん、清凉寺に着きます。広大な本堂(釈迦堂)の後ろには、静かなお庭と大方丈があります。

清涼寺   写真: Damien Douxchamps

大河内山荘庭園

竹林の道を上がりきったところにある元昭和の時代劇の俳優さんの別荘。入場料が千円のため混みあうことはなく、ゆったりと様々な顔を持つお庭を散策できます。遠くに京都タワーや大文字さえも見え渡せます。

京都中心地より北のエリア

大徳寺 興臨院

春はツツジ、秋は紅葉の名所として知られている小さな塔頭です。特別公開の期間のみ一般公開され、フォトジェニックな構図となる場所にモミジが美しく彩りを添えています。

源光庵

悟りと迷いを象徴する丸窓と四角窓で有名な小さな寺院です。苔庭と、秋には色鮮やかな紅葉が楽しめるお庭を静かに鑑賞できます。近くの光悦寺も一緒に訪れることができますので、モミジで覆われた遊歩道と回遊式庭園をお楽しみください。

光悦寺

もともと、書・陶芸・漆芸・能楽・茶の湯など芸術の才能にあふれた保波光悦が、この地に芸術村を営んだそうです。境内の茶室なども一見の価値がありますが、参道のモミジ、借景と共に味わえる紅葉の景色で、秋は是非、鷹峯界隈まで足の延ばしてみてほしいです。

正伝寺

南禅寺や龍安寺の石庭を思わせる枯山水がある小さな寺院です。桜やモミジの木々が、季節になると色づき、庭園の魅力を引き立てます。この寺院には、石の代わりに丸く刈られたサツキの枯山水があり、獅子の児渡しと称されています。

正伝寺の庭園   写真: Konosuke @kyotophograph.

高雄山

高雄の山間部の主な3つの寺院は、まとまっているので一度に廻れます。神護寺は最も離れた場所にあります。いずれも京都中心部から行くには、バスで1時間ほど乗らなくてはいけませんし、乗り換えが必要です。龍安寺からタクシーや車で行くと、20分もかかりません。タクシー利用をする方は、少ないので、週末のバスツアーの団体と遭遇しなければ、混雑を避けることができるでしょう。真の静けさを体験したいのであれば、更に奥にある常照皇寺がお勧めです。

神護寺  写真: Damien Douxchamps

西明寺

世界文化遺産の高山寺   写真: Damien Douxchamps

神護寺

高山寺 

西明寺

常照皇寺

写真家たちが狙う非常に古い特別な桜の木がある人里離れた常照皇寺。素晴らしい紅葉も楽しめます。車があれば、高尾山のお寺を訪れる際に組み合わせてみるのがおすすめです。駐車場は無料で利用できます。高山寺から車で約30分です。たった一人の時間になるかもしれません!

常照皇寺   写真: Konosuke @kyotophograph

京都中心地から西エリア

妙心寺 大法院

妙心寺の塔頭です。ハイシーズンしか公開されない、苔庭、茶室、モミジの美しいお寺さんです。

妙心寺大法院   写真: Konosuke @kyotophotograph

浄住寺

桂離宮から車で10分程のモミジに囲まれた参道の石階段から美しく、その奥では静寂を満喫できるお寺さんです。

山科

毘沙門堂

最寄りの山科駅下車後、20分ほど歩かなければならないという立地条件が少し不便であるがために、少し人混みを避けられるのかもしれません。境内には、お堂が沢山あり、紅葉を楽しんだ後は、他の季節も見たくなることと思います。地元の写真家たちによる多少の混雑をものともせず、素晴らしい写真撮影スポットを狙う価値はあります。

 

毘沙門堂  写真: Damien Douxchamps

 

隨心院

この静かな寺院は、紅葉が美しく、ピークシーズンには夜間ライトアップが実施されることもあります。有名な観光地である醍醐寺から徒歩15分の距離にあります。

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